美術館のあとに、ふらっと観音埼灯台さんぽ 地元ガイドさんが教える見どころ満載!
うみのとなり
ジブリ展が行われていた人気のスポット「横須賀美術館」は目の前に東京湾が一望できる自然に囲まれた場所にあります。
そこから少し足を伸ばすと、風光明媚な観音崎公園や観音埼灯台が。
本日は地元ガイドさんが教える見どころをご紹介します!
観音崎は三浦半島の最東端に位置しています。太平洋と東京湾を繋ぐ海峡(浦賀水道)にある岬として古くから重要な拠点でした。
1812年に江戸湾警備のための船見番所や台場を設置が始まり、明治時代に入ると、東京湾要塞が築かれました。一般の立ち入りを禁止したため、今でも貴重な歴史的な建造物や豊かな自然が残っています。
現在は、神奈川県立観音崎公園として整備されています。
観音崎バス停をスタートして、海岸に沿って歩き、観音埼灯台までが本日のコースです。約10分の道のりですが、多くの見どころがありますよ♪
バーベキューエリア
観音崎バス停から海に向かいましょう。
公園内の砂浜、岩場、芝生の指定エリアでは自由にバーベキューをすることができます。
目の前には東京湾が広がります。海遊びや海水浴で多くの人が訪れるレジャースポットです。
山側にはテントが張られており、肉を焼く良い香りが漂ってきます。心地よい海風を感じながら、丸1日ゆっくり過ごせます。
「あの上に見えるのが灯台かしら?!」と思ったところ、東京湾内の大型船舶の安全を図るための海上交通のコントロールセンターとのこと。
道なりに歩いていくと、ごつごつした岩場が見えてきました。
自然の営みで作られた造形の迫力に目を奪われます。観音崎の岩礁海岸では自生した海岸植物や海洋生物が多く生存しており、貴重な自然環境を有する場。
歩道には御影石が敷かれています。ガイドさんによると横浜市の路面電車の軌道敷に使われていたものが再利用されているとのこと。
海蝕洞穴
さらに歩いていくと、縄文時代の海蝕洞穴(かいしょくどうけつ)があります。大きな岩場とぽっかり空いた洞窟に圧倒されます。
縄文時代は今よりも海面が5m高く、波による浸食によって洞窟できたとのこと。崖の一部には穿孔貝(せんこうがい)が穴を開けた部分も見ることができます。
地名の由来
観音崎にあった観音寺の山号が仏崎山であったことから、元々は仏崎と言われていましたが、観音堂の創建によって「観音崎」という地名になりました。
江戸時代には本殿・般若堂などが建ち並び,村民や漁民・船乗りたちの信仰に場になりました。茶屋の柱の跡が岩場に今でも残っています。
何千年も前の人々も、同じように青く澄んだ浦賀水道を眺めていたのでしょうか。
西脇順三郎文学碑
詩人 西脇順三郎氏は1949年(昭和24年)に子息の遠足に同行して以来、何度か観音崎を訪れています。詩集『近代の寓話』に収められている『燈台へ行く道』という詩が刻まれています。
詩を読むと、じりじりと照りつける太陽と日光を反射してキラキラと光る海、ミーンミーンと激しく鳴く蝉の声など、夏真っ盛りの観音崎の風景が思い浮かぶようです。
いよいよ灯台へ
高台に灯台が見えてきました。
緩やかな階段を上っていきますよ。木陰に入ると、涼しい風がさっと通り抜けます。少しひんやりして気持ちが良いです。
上を見上げると、木々の合間から光が差し込んでいます。「昔はもっと木や草が生い茂っていて、鬱蒼としていたのです。2019年の房総半島台風で、木が倒れたり草が枯れるなどして、日が入るようになった。植生も少しずつ変わっています」とガイドさんが教えてくれました。
先が蔓のように伸びている植物は浦島太郎が釣り糸を垂れている姿に見立てて「ウラシマソウ」という和名がついています。
季節ごとに咲く花を見つけるのも「さんぽ」の魅力の一つ。
そうこうしているうちに灯台に到着しました。
観音埼灯台はフランス人技師ヴェルニーにより建設された日本最初の洋式灯台です。明治2年1月1日に初点灯しました。地上から構造物の頂部まで19m、光到達距離35kmです。現在も東京湾を照らしています。
ここから灯台の中に入ります。上段までは61段の螺旋階段を上がっていきます。
一番上に到着しました。外に出ることができますが、風が強く手すりを持って立つのがやっとです。スペースが狭いため、気をつけてくださいね。
180度のパノラマで広がる東京湾の美しい海に吸い込まれそうです。海の青さの濃淡や風になびく水面の波紋など、いつまでも見ていたい絶景。
ガイドさんによると気温が高い季節は水蒸気が上がるため、霞んで見えることが多いとのこと。空気が澄んだ「冬」が最も海が美しく見えるそうです。
のぼることができる灯台は全国に16基しかありません。巨大レンズを間近で見ることができるのも貴重ですね。
浦賀水道は潮流が早い有数の航海の難所と言われています。海の道しるべである灯台は、昔も今も海上交通を守り続けています。
ジブリ映画には灯台が登場する作品や環境問題や自然の大切さを教えてくれる作品が多くありますね。
大好きなジブリ作品を思い出しながら、観音崎の自然と歴史を楽しんではいかがでしょうか。
※取材協力:神奈川県立観音崎公園、観音崎公園フィールドレンジャーの皆様
< 「神奈川県立観音崎公園 パークセンター 」さん基本情報>
電話: 046-843-8316
住所:神奈川県横須賀市鴨居4-1262
受付時間:午前8時30分~午後5時
・公式HPはこちら
<「観音埼灯台」さん基本情報>
電話:046-841-0311
・公式HPはこちら
参観時間はHPでご確認ください
#観音崎 #灯台 #観音崎公園 #横須賀観光
この記事を書いた人
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うみのとなり
広報・営業・マーケティング歴約20年、Yahoo!ニュースエキスパートのライターとして活動し、横須賀の記事は400件以上。(2024年1月時点)
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